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人とモノの物語が、”つくる”の源

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セロリと、トイカメラ ー トマトパスタをつくる

 スラリとした体型と肩より5cmほど上でカットされた黒髪に、白色のスリットを入れたショートカットが似合う彼女は、小さなトイカメラを持ち歩いていた。
 敢えてローファイな画を愉しむための、子供のおもちゃを模したプラスチック製のカメラは、人の想いを知らずに走り去る技術革新へのアンチテーゼのようだ。そう、流れ続ける”時の速度”が変わっても、車窓から見える景色は変わらない。道端に咲くナヅナやタンポポを、見つけては撮るを繰り返す彼女には、その景色が見えいた。 

 駅前の並木道では、こぼれ落ちそうなほど膨れた桜のつぼみが僕たちの頭上で揺れ、モノクロだった景色は色づこうとしている。僕たちが好きなセロリが美味しい季節は、もうすぐやってくる。


 コロナ禍の自炊で作った料理が「セロリ入りのトマトパスタ」。加熱したセロリの旨味と苦味がトマトの酸味やニンニク風味ととても合う。トマトソースに絡まりながらシャクシャクとした食感も心地よい。以前食べたラタトューユに入ったセロリが美味しくて、そこからヒントを得て作ってみたら案の定、こちらも美味しかった。既に存在するレシピかもしれないけれど、よろしければお試しを。僕の作り方のポイントは、セロリを「香り付け」「食感」と二回に分けて入れるところと、ふわふわ鶏肉団子が入るところでしょうか。

材料

 使う材料は下記の通りです。ここで大事な材料はセロリ。通常のトマトパスタは肉系の具材は入らないようですが、男の性かやはり肉は欲しい。しかしトマトパスタ全体の食感と風味を邪魔しないように、フワフワ気味の鶏肉団子を添えることにしました。栄養価的にも良さそうだし。一見、「ルパン ー カリオストロの城」パスタみたいですが、意識せずにアレンジしていたら、こんな感じになりました。素人が適当に作ったレシピなのでご承知おきを。

  • トマト缶(適量)
  • オリーブオイル(適量)
  • パスタ(適量、1.4mm~1.6mm径)
  • 塩(適量)
  • 胡椒(適量)
  • 砂糖(適量)
  • コンソメまたは鶏だし、味の素等の旨味調味料(適量)
  • 白ワインまたは料理酒(適量)
  • ニンニク(適量)
  • 鶏ひき肉(ムネ肉、適量)
  • 卵白(1個分)
  • セロリ(適量)

 分量は測ったことがないので適当に試してください。基本的に塩梅は薄味から調整すれば不味くなることはありません。パスタ・マニアが激怒しそうなレシピですが、もっと美味く作りたい人は賢人達に相談してください。

つくる(1~2人前)

(1)鶏ひき肉に卵白、塩、胡椒、ワイン少々を入れて、そこそこ粘りがでるまでコネコネする。お湯で団子を作るので、緩い感じでも大丈夫ですが、程々の緩さにしないと、茹でた時に崩れます。

(2)鍋かフライパンにお湯をはり、肉団子をお湯の中で丸めながらそっと入れ、下茹でする。後で少し煮込むのでミディアムレア程度の火入れで大丈夫かと。

(3)オリーブオイルでみじん切りにしたニンニクを炒め、香りが立ってきたら、焦げ目が付く前にみじん切りのセロリの半分と白ワインを適量入れて、強~中火程度でワインのアルコールを飛ばす。セロリの分量は、握ったらピンポン玉の半分くらいになる感じかな・・。

(3)トマト缶1/3程度を入れて、焦げないようにパスタの茹で汁を適量入れながら中火でまぜまぜする。

(4)トマトソースのコクを出すために、乳化したオリーブオイルでトマトが白っぽくなり、その後、赤黒っぽくなるまで、まぜまぜしながら煮込む。その後、トマト缶1/3、パスタの茹で汁を再投下。肉団子、残りのセロリも投入して、しばらく煮込む。後半に投入するトマトは、僕がトマトの酸味が少し残っていたほうが好みだからです。セロリの投入は、最初のセロリは香り付け、二度目のセロリ投入は香りとシャクシャクした食感を楽しむため。

(5)塩コショウ、砂糖ひとつまみ、鶏だしや味の素で味の調整をして、パスタを投入、オリーブオイルをかけて最後のまぜまぜ。砂糖って入れると味が落ち着きますよね。最近気が付きました。

(6)皿に盛ったあと、お好みで刻んだセロリの葉を添える。

最後のオリーブオイルをかけ忘れました

食べ物も、「モノつくりと、物語」の一つ

 このブログの主題である「人とモノの物語が、”つくる”の源」は、食べ物にも該当することとして、紹介させていただくレシピや、食べ物には、ちょっとだけでも「物語」を添えて記事にしていきます。

 僕は酒は好きですが、そんなに多くは呑みません。でも生活サイクルの中では食べる事がダントツに好き。僕の料理は自炊レベルですが、多くの男がそうだと思うけれど、自分が好きなモノは結構美味しく作れたりするものです。そんな好きなモノリストの中で、1万人に一人くらいは「美味い」と言ってもらえそうなモノを紹介します。

美味しい料理は、世界を平和にする

 マジで思っています。人は、他人との比較で幸不幸を判断するが、毎日おいしいご飯を食べられたらそれで良い。食べられないから争う。「あいつセロリ入りの美味しいパスタを食べてやがる」と思うから争う。争わず、笑顔でいれば笑顔が集まる。それだけで世界は平和。


 記事の巻頭に添える物語が、フィクションかノンフィクションかは明記しませんが、写真掲載されている人物と物語は全く関係ありません。掲載毎に協力していただける友人等に声をかけています。「モデルになってもいいよー」という方はご一報ください。



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