※この記事は「連載記事」です
今回は最新のテクノロジーを使わないどころか、レガシー技術も殆ど使いません。超アナログ・手弁当モノ作りのお話です。自動で消えてくれるようなIoTランタンではありません。
キャンプ、楽しいですよね。僕は学生時代は冒険部でしたし、大人になってからは20年近く日本ーアラスカを往復していましたのでアウトドアは大好きですが、最近のキャンプ・ブームには良い意味で驚いています。以前より身近で随分と敷居が低くなり、道具も環境も良くなりました。
ブッシュクラフトと呼ばれる、その辺の木枝でDIYしながら野山で過ごすトムソーヤの冒険のような遊びも人気のようです。さらには「独りキャンプ」という面白いジャンルも生まれて、これまで仲間集めに苦心していた人達が一人でも気軽にキャンプを楽しめる。これは素晴らしい発明!。有名キャンプ場では独りキャンプの人達が並んでテントを張っている、という一見シュールな様子まで普通になっています。
さらに、僕が学生時代の1990年代に一度大きなアウトドアブームがありましたが、その頃と比べて、マナーやリテラシーが高い人達が増えたことも印象的です。その頃、僕は初めてアラスカに訪れましたが、アラスカは既に世界中のアウトドアのメッカとして有名で、当時の日本より遥かに進んだアウトドア文化に驚いた記憶がありますが、日本も随分と成熟した印象です。
さて、最近はキャンプ道具、いやギア(笑)が充実しているのも印象的で、海外製品を含め、手に入れられやすい価格帯のモノが増えてきたのも、キャンプを大きなブームにした要因の一つのようです。
そんな多様なキャンプ・ギアの中でも、「ランタン」は面白い立ち位置にあるようです。
キャンパーが、ギアにコンパクトで機能性を求めるのは今も昔も変わりませんが。ランタンは別なのか、オイル・ランタンの代表格でもあるハリケーンランタンのような、大きくて嵩張るけどオシャレでイケてるデザインのギアが人気のようです。
自分だけのギアが欲しい。DIYキャンプ・ギアも静かなブーム
最近では有名メーカーからプライベート・ブランドまで沢山のキャンプ・ギアが誕生していますが、他人と違ったモノを使いたい人にとって、「自分だけのギア」を探す旅は永遠に続きます。そんな中、「自分だけのギアを自分で作る」DIY系キャンパーも増えているようで、僕もそのうちの一人。と言っても、「自分だけの!」にこだわっているわけじゃありませんが、市販品の中にお気に入りが見つからない場合、時間があれば作る、という程度です。
元祖 DIYランタン「空き缶ランタン」
学生時代に北海道を一ヶ月ほどかけて自転車旅行した際、宿泊の殆どが無人駅舎でのシュラフ野宿でした。その頃の北海道は野生の熊が少なく、社会もなんとなく寛容だったからか、野宿旅学生にとって天国のような場所でした。そして旅の課程では同じような学生旅行者と出会い、友達になりましたが、そのうちの一人に教えてもらったのが「空き缶ランタン」です。
構造は極めてシンプル。アルミ缶の側面をコの字型にナイフでワイルドな切り込みを入れ、内部に蝋燭をしこむだけ。これがとても明るい。そして必要なものはナイフと蝋燭だけで嵩張らない。見た目に拘る人は切り込みを工夫してオシャレにすることもできる。材料費はジュースやビール缶一つ分。最近のキャンプ場では皆オシャレなギアを使っているので、「空き缶ランタン」を使っていたら色々な意味で目立つでしょう。
「空き缶ランタン」からインスパイア 。100均部材で、イケてるランタンを作る
「空き缶ランタン」は、コの字に開けた箇所は持ち手にもなるのですが、開け閉めで火力調節できたり、上部の缶蓋に石を置いても火力調節ができます。そして本体のどこを触っても火傷するという素晴らしさ。見た目は無骨で全てがワイルド。これはこれで楽しいですが、女の子に見せた時に「かわいいー!」と言われたい。まあ男なんてそんなもんです。
ランタンをDIYして「かわいいー!」と言われたら、「これ100均部材で、僕が作ったんだよ」と伝えましょう。それで”イケる気がする”かもしれません。 イケなかったとしたらあなた自信の問題、諦めましょう。
さて、コロナ禍初期で暇な時に思い立って作ったのが今回紹介する「古賀式ランタン」または「DEOSランタン」です。材料費は数百円。工夫すればもっとオシャレになる。よかったら試してみてください。
※火気を扱うモノですので、十分気をつけて作り、使うようにしましょう。DIYの原則は自己責任です。
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※この記事は「連載記事」です